「行かせて下され」
君はこう言って僕に背を向けた。
そして、傷つき儚く散りゆく灯火を一つ、また一つと昇華させていく。
そこまでして、進もうというのか。
そこまでして・・・・
僕の身体をすり抜けていくように、僕の存在が無いもののように、遠く遠くを目指し
その先に見る物は、ただ一つ。
闇でしかないのに。
そこまでして、何を得る事が出来るのだろうか。
そこまでして・・・・
「・・・・・」
僕の事など一切見ることなく、君は歩いていく、遠くへ行ってしまう。
鉛のようになってしまった身体を、足を、心を引きずり自ら闇へと向かっていく。
ずっと傍にいるのに。
僕は、君の力になる事は出来ないのだろうか。
孤独な君を支える力に。
僕は、君の中に存在しないのだろうか。
そこまでして、孤独と闇に闘わなければならないのだろうか。
そこまでして・・・・
「アンタとの決着、付いてないんだぜ・・・・なぁ、真田幸村。俺の知らない所でく
僕は、君の事が大切なんだと・・・・思い知らさせる。
遙か遠くを目指し歩いて行く君の背中を、追い掛けた。
君の心が、孤独と闇に沈んでしまわないように。
一陣の風となり、一閃の光となり、君を護り・・・・そして君と共に、闇と闘う。
共闘/20071204