「旦那の頭ん中って・・・間違いなく季節は『春』だよね」
戦が無ければホントに、お花、咲いてるんじゃないの?
等と、己の主に失礼な物言いをする忍隊長は、主のその柔らかな髪の一房を手に取り指先で遊ぶ。
「・・・少々、失礼ではないか佐助? 」
「えっ、そう?? だって、ホントに春みたいなんだもん。幸せそうだなぁ・・・って」
何か、考え事とか、悩みとかあるの?
性懲りもなく失礼な事を言う忍隊長の、手にした髪を取り上げて主は言う。
「色々考えては居るぞ。お館様の事とか・・・その・・・」
「甘味とか食べ物の事とか・・・でしょ」
「うっ!! 」
主の反応を、一挙手一投足を笑みを湛え忍隊長は見つめる。
「やーっぱり旦那のココは春そのものだよ」
髪を取り上げられた仕返しにと、主の額を指の腹で軽く突き『春』を強調する。
そんな旦那が、大好きだよ。
この言葉は主に届くことなく、忍隊長は心の中だけで呟いた・・・告白。
「本当に失礼だぞ、佐助。そんな事ばかり考えているのではない・・・ちゃんと・・・」
またまた失礼な事をするその指をぱし、と手で軽く払い除け・・・主は言葉を続ける。
「何時も某の為に働いてくれる・・・佐助の事は毎日、毎日考えているぞ」
「・・・旦那、それ反則!!! 」
主の告白に口元を押さえ照れている忍隊長に、春の陽を映した様な・・・穏やかな微笑みを言葉と共に主は贈った。
春よ、来い / 20080218
佐助の「大好き」は、愛情の大好きです。
旦那は、口下手だから感謝の意を唱えられない人だと思います。
言った時も結構必死だったと思います。
でも、私が書いたら・・・何で「ユキサ」に見えるんだろう。謎。
毎回、思うんですよ・・・何でさっっっ!!!
間違っても・・・違います。苦笑。
旦那の頭ん中と同じ様に・・・お花咲いてる天雪でした。
ウチの旦那に対して、失礼だよっっ!!! by佐助